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アポロどうぶつ病院ブログ

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埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院です。犬、猫、フェレット、ウサギ、ハムスターの診察をしています。

血液セミナーに参加してきました。

  • 2015.03
  • 29

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獣医師の杉井です。

今日は診療終了後大宮にて血液セミナーに参加してきました。


今日のテーマは「血液凝固止血作用」というタイトルでした。

血液には自ら固まる性質があります。
固まることで出血を止め、破れた血管の壁をふさいで治す、という効果があります。

でも、血管の中にある間は、固まらず流れてくれなければ、酸素や栄養素などを運ぶという本来の仕事が出来ませんね。

血管の壁が破れる、血液が血管の外に漏れ出る(=つまり出血)など、必要なときにだけスイッチが入って急速に固まるようなシステムが血液にはあります。
そのシステムを「血液凝固系」といって、病気になるとどうなるのか、と言うことを勉強してきました。

実は、体の細部ではちょっとしたこと(ぶつけた、当たった、振った、押された)でしょっちゅう気づかないうちにごくわずかですが出血を起こしています。
そして気づかぬうちに「血液凝固系」が自然と働いてそのごくわずかの出血を治しながら体は生きているのです。
ですが、なにかのきっかけで「血液凝固系」の働きがうまくいかなくなって出血しやすい状態になってしまうと、その結果病気になってしまうことがあります。

出血しやすい、と言っても、実際に現れる症状は様々です。
目が赤い、
皮膚に赤または紫のあざができる、
歯(または乳歯)が抜けたあとからずっと出血し続ける、
血尿、
血便、
黒または黒緑色の海苔の佃煮のような便、
歯肉に赤い点々、
皮膚に赤い点々、
関節の痛み、
筋肉の痛み、
・・・こんな症状が「出血しやすい体の状態」=「血液凝固系の病気」の症状として表れることがあります。
また、こういった症状が続いていて何事もない、ということは少ないですから、
詳しくは動物病院にご相談いただくことをお勧めします。


DSC02940.jpg

ちなみに、この写真は当院にかかっている「出血が止まらない」病気を持ったの写真です。
むかって左側、太ももから膝にかけて赤黒く皮膚に出血のあざが見えると思います。
この子の病気の名前は「血友病」といいます。

血友病」は先天性疾患(生まれつきの病気)です。
この病気の子は、血液凝固に必要なタンパク質(血液凝固因子)を、体が作り出せない体質を持っています。
ですから、ちょっとしたことで出血をしてしまうのですが、実はこの子の場合は関節の中や筋肉の中に出血をすることが多く、症状は「どこかが赤くなる」ではなく「関節や筋肉に痛みが出る」でした。
そのせいで、恥ずかしいことですが、痛みの原因が出血であると言うことになかなか気付けずにいたのです。
そして、このように皮膚に出血のあざが出たときに、はじめて止血の異常を疑い始めやっと診断が出来たのです。

現在は症状にあった治療法(血漿輸血)を時々するだけで、出血からもつらい痛みからも解放された生活を送ることが出来ています。
もちろん生まれつきの体質からくる病気ですから、治ることはありません。
ですが、上手につきあっていければ、寿命を全うできると思います。


今後も病気で困っている動物たちの力になれるようにさらに勉強を重ねていきたいと思います。

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