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アポロどうぶつ病院ブログ

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埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院です。犬、猫、フェレット、ウサギ、ハムスターの診察をしています。

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放射線治療の講習会

  • 2016.03
  • 25

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獣医師の杉井です。
去る3月21日に川口で行われた獣医師会主催の講習会に参加してきました。
今回のテーマは「放射線治療」でした。
講師は日本獣医生命科学大学の放射線科の澤田先生という方でした。
放射線治療がん)などに放射線を当てることにより小さくしたり無くしたりしようとする治療です。
人間でも多く行われている治療ですが、動物に対しても実施可能な施設が増えてきています。
全国で大学病院を中心に9施設以上で放射線治療を受けることが出来ます。
福島の原発のことなどで「放射線」「放射能」についてあまり良い意味でなく認知度が上がっている面もありますが、
治療用に使用する放射線は当て方、当てる強さ、線量、時間、線の種類などを(もちろん事故とは違うので)人間が自由に選ぶことが出来ます。
ですから施設や治療器そのものも治療中以外でなければ被曝はしませんし、
照射終了後、患者となる動物やその排泄物から放射線が出る事もありませんから、飼い主さんが不用意に被曝を受けることはありません。
放射線治療の長所は
・手術が難しい場所(顔、頭、口の中、顎、鼻、体の中など)にメスを入れずに当てることが出来る
・全身的な副作用が起こることはまずない(抗がん剤は全身的な副作用が起こりやすく、手術も場所によっては起こりえます)
・痛みやその他の症状のコントロールに有効である
・手術の前、手術中、手術後など組み合わせによって治療の相乗効果を狙える
一方短所は
・高額(やはり数十万円はみておいてほしいということでした)
・通常一回では終わらず時間がかかる
・副作用で多いのは皮膚の脱毛、色素沈着(しみ)、ごくまれに糜爛(ただれ)で、脱毛や色素沈着は障害治らないことが多い
(動物自身に自覚症状はありません)
・その他には
眼:角膜炎やドライアイのような眼症状、
鼻:鼻炎鼻づまりといった鼻症状
口:口内炎、口渇感、
脳:脳炎や脳浮腫、けいれん発作、
耳:中耳炎、難聴など
(放射線を当てる場所によってどの副作用が起こる可能性があるか、予想することが出来るので、出来るだけ対策を立てておくことが重要)
などがあります。
放射線治療は、
腫瘍を全て無くし再発もさせないように治療する「根治療法」と、
腫瘍をある程度小さくすることにより、痛みや障害を軽くする「緩和療法」とで、
目指す目的が変わってくると当て方や強さ、回数が変わってきます。
ですから治療前の充分なカウンセリングがとても大切です。
獣医師と飼い主さんとでよく話し合って、動物のために一番良いやり方を選んであげる必要があるのは、どんな治療でも一緒ですが、
治療費が高額になることが多く、一次診療施設(かかりつけ医)で行えないことの多い放射線治療では、その重要性がよりいっそう高いと言えます。
当院で放射線治療が行えるようになることはおそらくありませんが、
必要性があったり、他の治療より適している症例の動物が来たときに案内が出来るように、知識の整理が必要だと改めと感じました。
自分が出来ない治療であっても、その動物に必要であればきちんとお勧めし、前後でしっかりフォローしていくことが、アポロどうぶつ病院や私自身に求められる役割です。
今回学んだことを日常の診療に活かしていきたいと思いました。

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(時間外、救急対応、場合によって可能です。HPをご覧下さい。)
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